サガ 何を以て無効化するか

青葉裕紀2012/01/25 00:00:00 | 2021/03/28 06:17:34
サガ
ロマサガ2の頃は、特性の概念があまり発達していなかった。というより、あやふやだった。
特性とは、「音波」や「凝視」や「水」などのことだ。また、これらを無効化する装備品がある(総称して「耐性」と呼ぶ)。

ロマサガ2では、耐性付きの装備品が少ない代わりに見切りという回避手段があった。たとえば「LPブレイク」を無効化する装備は無いが、ソウルスティールの見切りがある、「精神攻撃」を無効化する装備は少ないが、テンプテーションの見切りがあるといった具合だ。

この見切りというのは手堅い回避手段のひとつで、覚えていれば100%確実に発動する。しかしそれはキャラが健常な場合だ。「魅了」や「マヒ」など、ステータス異常になっている状態だと発動しない。
もしボスが、テンプテーションで「魅了」させてきたり、動くな!で「マヒ」させてきたりした後、ソウルスティールで「LPブレイク」をしてきたら、見切りを覚えていても、それが発動せず一瞬で昏睡状態にされてしまう。

そんな見切りの脆弱性を解消したのが、ロマサガ3・サガフロ1の、装備品による耐性である。
ロマサガ2では「精神攻撃」を無効化するくらいしか無かった装備品は、ロマサガ3・サガフロ1では、「音波」を無効化する装備、「凝視」を無効化する無効化する装備などが登場した。
見切りと違うところは、健常な場合だろうとステータス異常になっている状態だろうと100%確実に有効ということだ。
これにより、「魅了」などの状態で見切りが発動せず、運が悪いと一方的にやられるという事態は解消。
その代わり、ロマサガ2の頃はひとつひとつの攻撃に設定されていた見切りは、ロマサガ3・サガフロ1では、特徴が似ている攻撃を幾つかまとめて設定しそれを見切りにする、というように変更された。

サガフロ1では、たとえばリドル見切りを覚えていても、魅了凝視で「魅了」されている状態でスフィンクスリドルを喰らうと戦闘不能にされてしまったりする。
なので、不確実な見切りを覚えるより、確実に「即死」を防ぐ冥帝の鎧を装備するのが、この場合ではスマートなやり方だ。

ただ、必ずしも装備品が見切りより優れているというわけではない。なぜなら、特性の無効化は優れているが、別の特性が付加されたり、あるいは肝心の属性防御がイマイチという装備品があるからだ。
「凝視」はパープルアイを装備していれば無効化できるが、パープルアイ自体の属性防御はたいしたことが無い。「足元攻撃」である地響きは、ジェットブーツを装備していれば無効化できるが、代わりに「対空攻撃」に弱くなるし、そもそもジェットブーツ自体の属性防御がたいしたこと無い。
戦闘によっては、装備品で特性を無効化しようとするより、見切り+強い装備品(属性防御)という組み合わせのほうがいい場合もあるだろう。

ちなみに、この装備品による無効化or属性防御という選択はミンサガにもある。怪魚の石鱗で「水」を無効化するか、あるいはガーラルで属性防御を強化するか、といったように。

見切りの話に戻ると、ロマサガ3・サガフロ1で脆弱性が解消されたものの需要はまだあった見切りというシステムは、サガフロ2では無くなってしまった。
ロマサガ2の頃よりも特性の概念がよりハッキリ進化し、特性は装備品による無効化だけで充分だ、と判断されたのかもしれない。

ただし、サガフロ2ではラスボスが「LPブレイク」の全体攻撃を使ってくるので全員に「LPブレイク」の耐性を付けるか付けないかで難易度が変わったりした。これはロマサガ2で全員にテンプテーションの見切りを付けるか付けないかで難易度が変わった現象と良く似ている。

ミンサガにも見切りは無いが、ミンサガのラスボス戦は、特性の耐性や系統(術の系統のこと)の耐性を重視するか、あるいはステータス異常そのものの発生を抑える属性防御(いわゆる状属性)を重視するかという選択が重要だ。

サガシリーズの特性攻撃、あるいはステータス異常を起こす攻撃は、敵に使われると厄介だが逆に敵に決めると快感、という特徴がある。ひとつには、それが面白い。
そんな特性攻撃やステータス攻撃の数々は、見切りで無効化するか装備品で無効化するか。あるいは技や術によって無効化するか。単に無効化といってもさまざまな選択肢がある。状属性を強化して軽減するのもいい。そんな自由な選択ができるのが、やはり面白いと思う。

なお、盾と魔法盾だが、ハッキリ言えば盾は持久力、魔法盾は瞬発力という違い。魔法盾は発動に1ターンかかるし、永続では無いが、寝てようが術を詠唱していようが何が何でも発動するので瞬間的には最強である。
特にサガフロ1の硝子の盾はタイマンならラスボスの固有技すら回避する。また、シャドウサーバントは攻撃に使っても強い(むしろ攻撃がメイン)。


▲硝子の盾をラスボス戦で活用している例

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